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Synopsis

里山の病理的な現実と、再生のための総論

はじめに
戦後の高度経済成長がもたらしたもの
千葉の里山の現状を知っていただきたい
1年間のうちで,その実に8ヶ月間は,ゴビ砂漠,ナビブ砂漠と同様,それ以上に極端な乾燥化により,過酷な無生物の世界になって,場所によっては実質,無菌状態で,細菌も生きられないといわれます.生態系では微生物を含めてゼロとなりかねません.
今の日本の田んぼでの農法は,国の昭和<30年代後半から始まった「高度経済成長」の進展に沿って,有能な農業従事者を他産業に移動させることをもその目的と手段の一つとして,莫大な資金投入によって全国的に一律の圃場整備,灌漑施設の普及,それらを前提にしたたった<1種類の農法の指導と普及の徹底によって,それらをまとめて,いみじくも慣例農法と言われています.
その上で,連休中の休みを利用して田植え,後は,空中散布で,混合農薬を散布します.秋の収穫まで基本的にはそのまま.ベンツと揶揄される,1年に4~5日しか稼働しない高価なコンバインで刈り取りして収穫し,販売業者へ引き渡します.
 従って,いままで<1,000年以上も継続してきた,農業を両親の働く場として実体験する機会を持たないまま,息子達は普段は<JA職員や公務員を含むサラリーマンとなって,しかも農業者も専業ではなく兼業として存在しています.
 でも,現状の慣例農法とは,まるでインスタントラーメンを,湯を沸かして作って食べるみたいに聞こえてしまいます.砂漠のままの状態から,生態系ゼロからの急激な稲作のスタートですから,何から何まで農薬,肥料等無機化学製品を多用することになります.これらが,一斉大量に供給されるために自然界で排除しにくく,湖沼等での富栄養化の大きな原因の一つともなります. 
 同時に,農家の方々自身への農薬の影響,特に年を取ってからの重度の障害の発生.同時に,またそれを食する日本の市民達,特に子供達への影響がアトピーをはじめ心配です.  それらの結果を踏まえて考えると 日本の原点はあくまで農業国であり,<1,000年以上基本的には変わりありません.  生き物達は日本の田んぼの耕作スケジュールを熟知していて,それに合わせて年間でのタイムスケジュールを組み立ててきています.  タイコウウチも,メダカも,秋の借り入れ前になると田んぼの水が切られますので,田んぼ横の用水か,羽を使って付近のため池へ移動します.  ナビブ,ゴビ砂漠では,数千年から1億年以上の経過がありますので生態系もそれなりに適応できています.  日本の田んぼの砂漠化は,まだ始まって50年.この短い期間ではあらゆる生き物が適応できません.  そのために,メダカなどまでが絶滅の恐れがあるという現実を招いています.  昭和40年代初め,田んぼの砂漠化が始まったときに,雁,トキをはじめ,それぞれの高等動物は一斉に姿を消しました. 雁達は,生活適応できないとして,渡来しなくなったのです.  生態系でいえば,生き物の頂点にたつ,高等動物としての我々に影響がでないとは,考えられません.

 生き物の生態系としてのミジンコのごとく1,2日での種の回転とハクチョウ類のごとく10年以上生きる生きものとの時間軸がまるで違うのです.  また,田んぼの環境が,ナビブ砂漠並みになれば,子供達の知る原風景がまったく変わってしまいます.子供達の心のひだに,田んぼの砂漠化がどのように反映しているのか.荒廃した里山の風景が,2重写しになってどのように写っているのでしょうか.  戦後のこの50年間,人の一生と重ねてみて,我々の周辺には,きちんと永年引き継いできた日本の基本的な農法・里山管理法を放棄してしまった結果.  特に農業が基本であるべき技法が失われて,自然と接点を切り離してしまった結果,ひょろひょろで手入れがされていない,砂漠のように無感動な若者がたくさん産み出されているのではないでしょうか.  農家にとって,自分の息子や孫との関係でいえば,農家の親の作った米や野菜までもを,農薬汚染を心配して若い世代は食材とすることをも断りだしていると聞いています.  安心を求め,スーパで野菜や真空パック入りの餅や求めるような有様だと聞いています.  すべて,我々の世代がここ<50年間で到達した結果です.  責任を負って後継者や孫達に,なんとか自然再生,自然創世をして戻してあげる義務があると,強く感じています.

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