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Synopsis

(この本の特長)

1,訪れた場所ごとに章分けをし、適切な標題を付けました。
2,全文に現代語訳をつけ原文と現代語訳を交互に掲載し、読みやすくしました。
3,分かりにくい言葉や地名・人名などには、割り注の形で注を現代語訳の中に挿入してありますので、内容の理解がはかどります。
4,発句はやや大きい文字にして、読みやすくしました。また発句の解釈は、句の直後に入れました。
5,関連する写真などを、多数収録して、より旅情を感じられるようにしました。
6,現代語訳は、原文に忠実に、しかもできるだけ読みやすくしました。


(おくのほそ道について)

芭蕉が弟子の河合曽良とともにおくのほそ道の旅に出たのは、元禄二年(一六八九年)の三月二十七日のことでした。
江戸深川の採荼庵《さいとあん》を出発して、全行程約六百里(約二千四百キロメートル)を、すべて徒歩で約百五十日間かけて東北・北陸を巡りました。この後、江戸に帰り着いたのは元禄四年のことです。

各地の歌枕を見て歩く観光の意味合いもあったでしょうが、それ以上にこれまでの芭蕉の俳諧人生の総決算とも言えるものをこの旅に賭けていたことが、特に冒頭の一文に読み取れます。

「古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず、」

また、五月一日には、以下のように書いています。

「遥なる行末をかかへてかかる病《やまひ》覚束《をぼつか》なしといへど、羇旅辺土《きりよへんど》の行脚《あんぎや》、捨身無常《しやしんむじやう》の観念《くわんねん》、道路に死なん、これ天の命《めい》なりと、気力|聊《いささ》かとり直し、路、縱横《じうわう》にふんで、伊達《だて》の大木戸を越す。」

この芭蕉の悲壮な思いの中に、俳諧の道を究めんとする人間芭蕉が強く感じられます。


(古典教養文庫について)

古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。

1、古典として価値あるものだけを
これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。

2、読みやすいレイアウト
文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、電子書籍デバイスはもちろん、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、iPadなどのタブレットでの読書に最適化しました。また索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。

3、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。

4、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。

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